基礎代謝は消費カロリーの70%も占めていた!
基礎代謝(BM=basal metabolism)とは
生きていくために最低限必要なエネルギーのことです。
と、ひとことで言ってしまえば「へぇ〜」で終わってしまうのですが、
これだけでこの言葉を理解したとはいえません。
基礎代謝を知るうえでもっとも重要なのは、
言葉そのものの意味より、他の消費エネルギーとの相対関係です。
ここでは基礎代謝と運動の関係について、ちょっと深く掘り下げます。
なぜなら中高年の“たたかわないダイエット”にとって、
“運動”は、大変重要なキーポイントだからです。
生きているだけで80%?
私たちは毎日、学校や会社に行き、勉強、仕事をしたり、
または家事、店舗経営といった、様々な生活活動をしています。
これに加えて、ダイエット中であれば、毎日のウォーキングや
ジョギングといった、運動を欠かさない方もいるかもしれません。
このように、私たちが生活するうえで動く活動、運動などを
すべて合わせたエネルギーのことを生活活動代謝といいます。
一方、私たち人間の体は24時間休まずに働いている部分があります。
グーグー寝ている間にも、体温を36度前後に保ち、
肺をふくらませて呼吸をし、心臓を動かして血液を循環させています。
このように私たちがふだん特別意識せず、
体が勝手に行っている活動でも、当然エネルギーは消費されています。
この、生きていくために必要最小限、いわば
ぎりぎり必要なエネルギーのことを、基礎代謝といいます。
それではこのふたつの代謝の割合はどれほどなのでしょうか。
一日に消費されるエネルギー量の内訳を、以下にまとめます。
一日の総消費エネルギーの内訳
基礎代謝 約70% 呼吸器・循環器・神経系など無意識の活動。
生活活動代謝 約20% 通勤・仕事など日常の生活活動。
食事誘導性体熱産生 約10% そしゃく・消化・吸収など
食事にまつわる体内活動。
これを知ったときは、驚きました。
だってエネルギーを消費するといえば、まずスポーツや運動、
通勤や、仕事といったことが、頭に浮かぶじゃありませんか。
それが、たったの20%とは。
つまり、私たちは何もしなくたって、寝て食って、
ただ生きているだけで、80%ものエネルギーを消費しているのです。
逆を言えば、たとえ私たちが運動不足を感じて、
意識して運動したとしても、わずか20%の生活活動代謝が、
増減するに過ぎない、ということを意味します。
「ちょっと待て、それはおかしい。」ハイ。その気持ちは、よーく分かります。...(^^;)
ダイエットといえば、食事と運動、というのは衆知の事実。
でも、ここではまず、無意識の活動である基礎代謝が、
エネルギー消費の70%も占めている、ということだけを、覚えておいてください。