リバウンドが成人病に及ぼす影響は非常に高い!体脂肪だけが残る

昭和40年代の記憶がある方であれば、
漫画「あしたのジョー」の力石徹を知っている方も多いと思います。
彼は宿敵矢吹丈と同じウェイトで闘うために、過酷な減量に挑みました。

 

中でも圧巻だったのは用意された食事を下げさせ、
りんご一個にかぶりつくシーンでした。ガシュガシュ、と。.....(`Q´)

 

苦しい減量を耐え抜いた彼は、試合には勝利しますが
最後は非業の死を遂げます。

 

力石徹ほどではないにしろ、特に男性の場合、
「断食のような減量に挑んだことがある。」という方もいるのではないでしょうか。

 

私は若い頃このような無謀な減量をかっこ良くさえ思い、
繰り返していた時期があります。
もちろん長くは続かず、短期間で体重は戻ってしまいました。

 

今にして思えばこの短期間の体重増減こそが、後年、
私の大病となって発現したといっても過言ではありません。

 

ここではかなり私的な思いを込めて、
「リバウンドを繰り返す恐さ。」について考えます。

 

リバウンド⇒元にもどる。は間違い!!!

 

10代・20代のころ、肥満とは、“健康に悪い”、というよりは、
“カッコ悪い”、という思いの方が強かったと思います。

 

とくに夏が近づき薄着になってくると、ポコリと出たおなかを、
短期間で引っ込めたい思いにかられ、“食べないダイエット”に
走りたくなる気持ちは、良くわかります。

 

私の場合、2ヶ月で15kgほど体重を落としたことがあります。

 

ちょうどそのころ今の妻とであったので、いまだに、サギ扱いされますが。...(^^;)
話をもどすと、短期間に体重が落ちる、ということは明らかに
摂取カロリーが基礎代謝量を下回っていることになりますから、
臓器への負担は大きく、とりわけ筋肉量は劇的に減少してしまいます。

体重が落ちても基礎代謝が低下しているので、
もとに戻ったときには、痩せる以前より、太りやすい体質になっています。
リバウンドとは、体重が元にもどるだけ、のことではありません。

 

以下に例をしめします。

全体重 体脂肪 除脂肪体重

(筋肉・骨・臓器など)

減量前↓ 100kg 30kg(30%) 70kg
減量後↓ 80kg 20kg(20%) 60kg
リバウンド 100kg 40kg(40%) 60kg

わかりやすく20kgの減量で、脂肪とその他の体組成を10kgずつ
減らしてみましたが、“食べないダイエット”では脂肪はほとんど減りません。
それでもリバウンド後、体脂肪率が10%も高くなってしまう計算になります。

 

なぜなら一度落ちた筋肉は、運動できたえないかぎり、
2度と再びふえないからです。

 

また、リバウンドは短期間に無謀な減量をした場合にのみ、
起こる現象とは言い切れません。

 

適度な運動を伴った正しいダイエットをしていても、停滞期は必ず来ます。

 

順調に減っていた体重が横ばいになる期間です。
これは小食に体が慣れ、基礎代謝が一時的に下がり、
以前より少ないカロリーで生活できる、節約モードに入るためです。

 

この状態で食事量を元に戻すと、基礎代謝が下がった
体にとってはカロリーオーバーとなり、体脂肪として蓄積されてしまいます。
停滞期にダイエットをあきらめてしまうと、ダイエット前と
食事の量は変らなくても、食べ過ぎているのと同じ結果になってしまうのです。