メタボの基準は緩和されたの?

ここでは「メタボの基準は緩和されたのか」についてお話します。

 

「メタボ」の基準は、腹囲男性85センチ、女性95センチ以上、
脂質異常症、高血圧、高血糖のうち2つ以上を合併した状態です。

 

「メタボ」の判定基準は、どうしてこの内容なの?

 

「メタボ」の判定基準に合致すると、それぞれが軽症であっても、
動脈硬化が加速され、脳梗塞や心筋梗塞の危険性が高まります。

 

また腹囲径は成人病を発症しやすい
内臓脂肪の面積に対応する数値として設定されました。

 

しかし、普通の体型の人、痩せている人でも、
内臓脂肪がたくさんついていることはあります。

 

またウエストのサイズに、
身長を考慮しないのはおかしいです。

 

身長182センチ、ウエスト85センチの男性と
身長155センチ、ウエスト85センチの女性でしたら、
みなさんはどちらの方が不健康そうにみえますか?

 

また直接的に、腹囲と心筋梗塞や脳卒中を発症する関係を
調査している形跡は見当たりません。

 

医学的に信頼できるのか疑問です。

 

「メタボ」の判定基準は、見直されるべきでしょうか?

 

2008年4月にはじまる特定健診・保健指導制度で、
人間ドック学会が健康診断の基準値を
大幅に緩和することを発表しました。

その内容は以下の通りです。
血圧は、上の値は129から147まで、下の値は84から94までとなりました。
中性脂肪は、149から男性198までです。

 

LDLコレステロールは、男性は119から178まです。

 

女性は30歳から44歳が119から152まで、
45歳から64歳が119から178まで、
65歳から80歳が185までです。

 

総コレステロールも、男性は199から254までです。

 

女性では30歳から44歳が199から238まで、
45歳から64歳が199から273まで、
65歳から80歳が199から280までです。

 

脂質異常症、高血圧、高血糖に
該当する人々は大幅に減りました。
本当はもっと緩和していいはずなのです。

 

2008年4月に、
特定健康診断とその保健指導がはじまりました。
診断基準の腹囲の妥当性が問われているからです。

 

米国コレステロール教育プログラム(NCEP)は、
男性102センチ、女性88センチ以上としています。
世界保健機関(WHO)は腹囲基準を設けていません。

 

「メタボ」の判定基準の国際統一について、
厚生労働省も日本内科学会も消極的な反応をみせています。
日本は今までの日本の基準に従うようです。